エリオット波動理論とは、米国のラルフ・ネルソン・エリオットによる理論で、相場はある一定のリズムで上下を繰り返していると説明されているものです。その基本の動きは上昇5波と下降3波の8つの波から成り立つといわれます。
そして、8つの波は以下の特徴があると考えられます。
- ・上昇1波:上昇の始まりの段階で勢いはない。
- ・上昇2波:上昇1波の調整局面で強い押しがある。
- ・上昇3波:力強く上昇する。多くの投資家が上昇トレンドに気づく時。
- ・上昇4波:上昇3波の調整局面で迷いもあり複雑な動きになる。
- ・上昇5波:予想ほど力強さはなく、出遅れた投資家が参加する時。
- ・下降6波:上昇5波の調整局面と捉えられるが、下落は始まっている。
- ・下降7波:この段階では上昇トレンドが続いていると考える投資家もいる。
- ・下降8波:投資家が下落に気づく時。恐怖心も加わり大きく値を下げる。
このそれぞれの波の特徴から、上昇3波が上昇1波の高値を上回ったら買い、下降8波が下降6波の安値を下回ったら売りとも考えられます。
実際の相場の動きは複雑でこの限りではありませんが、基本である8つの波とその捉え方はとても参考になると思います。エリオット波動理論では変形パターンも解説されていますが、いずれもこの上昇5波と下降3波も基礎としたものです。
そして次からは、エリオット波動理論でも述べられているフィボナッチ数列を使った値幅と時間についての分析方法を説明します。