FXデイトレードにおいて、損切りは重要視されます。しかし、自分の予想外の方向に相場が進めばすぐ損切、などといった単純なものではないです。なぜなら、取引量の多い為替相場では値動きにブレがあるからです。自分の予想どうりに相場が進んでも、このブレに損切の注文ががひっかかってしまい、利益につながらないことも考えられます。
レジスタンス(上値抵抗線)とサポートライン(下値支持線) を自分なりに設定して、OCO注文を使いレジスタンスの手前で利益確定、サポートラインの下でロスカットするのが一番です。こういったシナリオを自分の中で描くことによって、おもいきったポジション取りもできるかと思います。
具体的な損切ラインの設定方法
具体的な損切ラインの設定方法の例を紹介します。
サポートラインとレジスタンスライン
サポートラインやレジスタンスラインを利用して、損切りポイントを設定します。ピボット、前日の高値・安値、直近の高値・安値などのポイントを見つけます。そして、サポートラインを割った場合は売り、レジスタンスラインを超えた場合は買いという戦略です。
移動平均線のクロス
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下回った場合など、移動平均線のクロスを損切りのサインとする方法もあります。初歩的ですが有効な方法です。
固定ピップス数
取引を行う前に、一定のピップス数(例えば、10ピップスや50ピップス)を損切りポイントとして設定します。例えば、20ピップスの利益を目指すなら、10ピップスを損切のラインとします。
パーセンテージベース
取引する通貨ペアの証拠金、または入金している証拠金などに対するパーセンテージ(例えば、1%や2%の損失)で損切りポイントを設定します。
感情的な決定はしない
損切りポイントは取引前に計画し、価格がそのポイントに達したら無条件で実行します。市場の動きに流されず、感情的にポジションを保持し続けること、または予定の価格に達する前に損切することのないようにしましょう。
損切の注文を変更しない
あとは、設定した損切の注文を変更しないことです。人間心理の「損はしたくないが、利益は確定させたい」という気持ちから、値段が損切ラインに迫ってきたら、注文を変更したり、まだ利益を伸ばせたのに、すぐに確定させてしまうことは、結果的には損することのほうが多いです。
損失の許容と先を見据えたトレード
損切ラインを設定した時に、いったいロスカットされた時、損失がいくらになるのか、その損失に自分が耐えられるのかしっかり考えましょう。損失を許容することが、相場で冷静な判断ができることにつながるのです。リターンとリスクの割合が1:1なら勝率6割で利益がでます。それが2:1なら勝率4割でも利益が出ます。取引する時は、先を見据えてトータルで考えられるかどうかが、勝敗を分けるポイントになってきます。
FX取引における損切りは、資金管理、テクニカル分析の活用、適切な損切りレベルの設定、そして強いメンタルを通じて行われます。これらのポイントを理解し実行することで勝利への道が開けます。