為替相場を動かす要因|輸入、輸出と資源価格の変動

為替レートが動く要因は当然、各通貨を「売りたい人」と「買いたい人」の需給バランスであり、簡単に言うと人気のある通貨は買われるわけですが、 経済や政策、地政学的要因のほかにも様々な理由で為替相場は動きます。

ここでは輸入や輸出での需要と資源価格の変動による為替相場への影響を説明します。

目次

輸入や輸出での需要

例えばアメリカから日本に輸入がある場合は円をドルに換え、逆に日本からアメリカに輸出する場合はアメリカ側がドルを円に換えるなど、物やサービスなどを輸出する国の通貨が買われることになります。

このような需要による取引の規模は為替市場全体の1割か2割位と言われており、相場を大きく動かすものではありませんが、短期でみると影響はあるのでデイトレなら注目したほうがいいです。

特に朝9時頃は日本の輸出企業の外貨買いが活発になることが多く、円が売られることがあるので覚えておきましょう。 「○○円台に輸入企業のドル買いの観測がある」などの情報を為替ニュースで知ることができます。特に日本企業の情報は入りやすいので、東京時間にトレードする時は意識したほうがいいです。

資源価格の変動

資源価格の変動は、特に資源を輸出する国々の為替相場に大きな影響を与えます。資源を多く輸出している国の通貨は資源国通貨と呼ばれています。原油、天然ガス、金、銅などの商品価格が変動は、資源国通貨の価値に直接影響を及ぼすことがあります。ここでは、資源価格の変動が為替相場に与える影響について解説します。

主な資源価格と輸出国

原油価格の変動

原油を大量に輸出する国々(例えば、カナダ、ロシア、サウジアラビア)では、原油価格の上昇が通貨価値の上昇に直結します。これは、より多くの収益がその国の通貨で得られるため、その通貨の需要が高まるからです。

金価格の変動

金を大量に輸出する国々(例えば、オーストラリア、南アフリカ)も同様に、金価格の上昇は通貨価値の上昇につながります。

資源価格変動が資源国通貨の価値に影響を与える訳

輸出収益の増加

資源価格が上昇すると、その資源を輸出する国の輸出収益が増加します。これにより、その国の経済成長が促進され、通貨価値が上昇する可能性があります。

貿易収支の改善

資源価格の上昇は、輸出収益を増やし、貿易収支を改善させることができます。貿易収支の改善は、長期的にその国の通貨価値を支える要因となります。

投資の流入

資源価格の上昇によって経済が活性化すると、外国からの投資が増えることがあります。これも通貨価値を押し上げる要因となります。

資源価格下落時の影響

資源価格が下落すると、上記のメカニズムが逆転し、資源国通貨の価値は下落することがあります。輸出収益の減少、貿易収支の悪化、外国投資の減少が通貨価値の下落につながります。

デイトレーダーは、資源価格の変動を密接に監視し、それが特定の通貨ペアに与える影響を予測する必要があります。特に、原油や金などの国際市場での価格変動は、短期的な通貨価値の変動を引き起こす可能性があるため、これらの動きを利用したトレード戦略を立てることができます。

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