FXでは顧客の資産を守る観点から、「自動ロスカット」の制度があります。損失を抑えるために、強制的に決済されるシステムです。
ポジションを持った後、為替レートが不利な方向に進み口座の評価額が必要証拠金の100%を下回るとまずはメール通知、そして50%を下回ると自動でロスカット、といった具合に元本以上の損失がでる事を防いでくれます。
例えば、10万円を入金して、1ドル=100円の時、1万通貨のロングポジションを持ちます。1ドル=100円の時、必要証拠金は4万円です。
1ドル=100円から1ドル=94円にレートが変動すると、6円の変動で6万円の損失がでます。10万円の証拠金が4万円に変ります。この時、証拠金維持率は100%になります。証拠金維持率は100%でメール通知が来ます。その後、1ドル=92円に変動した場合、さらに2万円の損失がでます。この時の証拠金は2万円です。証拠金維持率は50%となり自動でロスカットされます。

スワップ狙いの長期保有の場合、ロスカットされると困るので、レバレッジは抑えて取引しましょう。デイトレード・短期売買で考えると損失の拡大を防いでくれる制度となります。
適正なレバレッジでデイトレードを行えば、滅多に自動ロスカットになることはありません。ですが、長くFXを続けるのであれば、10年に1度の為替相場の大暴落にも備える必要があります。いつ暴落が来ても慌てないように、自動ロスカットのルールは覚えておきましょう。
追加証拠金制度(追証)について
証拠金維持率が100%以下になると、証拠金の入金が必要となります。これを追加証拠金制度、追証(おいしょう)といいます。通常、証拠金の入金、もしくはポジションの決済がない場合、自動ロスカットされます。
大体のFX会社は、1日に1回証拠金維持率の判定を行います。判定のタイミングで証拠金維持率が100%以下だと、必要な金額の入金、もしくはポジションの決済が必要となります。こちらが対応しないと、自動ロスカットという流れになっています。
追証を求められないような、適正なレバレッジでトレードをしましょう。
※自動ロスカット・追加証拠金制度のルールはFX会社によって異なります。詳しくは自分の利用するFX会社のホームページで確認してください。