順張りに徹するべきか？逆張りに徹するべきか？どちらも使いこなすべきなのか？これは投資の醍醐味であり、難しいテーマだと思います。為替相場はトレンドが発生しやすい性質があるので、FXで利益を出し続けている人の中には、逆張り厳禁でトレンドに乗っかる手法を使っている人が多くいます。
このページではFXデイトレード取引においての、順張りと逆張りの基本と戦略を解説します。
順張りとは
順張りとは、FX取引において、現在の市場トレンドの方向に沿って取引を行う戦略です。この方法では、市場が上昇トレンドにある場合は買い（ロング）ポジションを、下降トレンドにある場合は売り（ショート）ポジションを取ります。
多くの場合、一度形成されたトレンドは、何らかの強力な外部要因が働かない限り、しばらくの間続く傾向があります。この性質を利用して、トレンドの初期または中期に入ることで、利益を得ることができます。
順張りのメリット
高い成功率
正確にトレンドを識別できれば、成功する確率が高くなります。トレンドに沿って取引することでリスクを減らすことができます。
心理的安心感
市場の主流に沿って取引することで、他の多くのトレーダーと同じ方向にいる安心感が得られます。これにより、取引のストレスを減らすことができます。
順張りのデメリット
大きな動きを逃す可能性
トレンドが明確になってからポジションを取るため、大きな動きの一部を逃す可能性があります。トレンドが確立され、安全と判断できる段階になると、そのトレンドの初期段階で得られるはずだった利益を逃してしまうことがあります。
急な反転によるリスク
市場は予測不可能な要素で満ちており、突然のニュースや経済指標の発表によって、確立されたトレンドが急に反転することがあります。順張り戦略を取るトレーダーは、このような急な市場の変動によって、予期せぬ損失を被るリスクがあります。
トレンド終焉の見極めが難しい
トレンドに乗っているとき、そのトレンドがいつ終わるかを正確に予測することは非常に困難です。トレンドの終わりに近づくと、利益を最大化しようとするあまり、転換点を見逃してしまうことがあります。これにより、得られた利益を失う可能性があります。
順張り戦略を成功させるコツ
トレンドの識別
トレンドを正確に識別することが、順張り戦略の成功には不可欠です。チャート分析ツールや技術指標を使用して、トレンドの開始や終了を見極めます。
エントリーポイントの選択
トレンドに基づいてエントリーポイントを選ぶことが重要です。トレンドが確認された後、適切なタイミングでポジションをとることが、利益を最大化します。
リスク管理
どんな戦略でもリスクは伴います。損切りや利益確定のレベルを設定し、資金管理に注意深く取り組むことが、長期的な成功への鍵です。
逆張りとは
逆張りとは、FX取引において、現在形成されている市場トレンドに反対する方向に取引を行う方法です。具体的には、市場が上昇トレンドにある時に売り（ショート）ポジションを、下降トレンドにある時に買い（ロング）ポジションを取ることを指します。価格が一時的に極端な状態に達したときに、その反転を予測して利益を得るのが逆張りです。また、トレンドの乏しいレンジ相場では逆張りが有効になります。
逆張りは、市場の過剰反応や価格の過小評価・過大評価を見極め、その修正動きを利用することに焦点を当てています。トレーダーは、サポート（支持線）やレジスタンス（抵抗線）のレベル、過去の価格行動、テクニカル指標などを分析して、市場の反転ポイントを予測します。
逆張りのメリット
大きな利益の機会
正確に市場の転換点を捉えることができれば、大きな利益を得ることが可能です。市場が一時的に極端な方向に動いた後の修正（リバウンド）を利用することで、短期間での利益獲得が見込めます。
レンジ相場でも利益をだせる
レンジ相場とは、価格が上限と下限の間で一定の範囲内を行き来する市場状況を指します。価格が上限に近づくと売り、下限に近づくと買うという明確な取引ルールを設定しやすくなります。これにより、エントリーとエグジットのポイントを事前に決定することができます。
逆張りのデメリット
高いリスク
市場のトレンドに逆らうため、予測が外れた場合の損失が大きくなる可能性があります。
市場の予測が難しい
トレンドの転換点を正確に予測することは困難で、多くの場合、市場の動向により予想外の損失を被るリスクが伴います。
逆張り戦略を成功させるコツ
徹底した市場分析
技術分析やファンダメンタルズ分析を通じて、市場の動向を正確に把握することが重要です。
リスク管理
損切りポイントの設定や適切なポジションサイズの管理を行うことで、リスクをコントロールします。
忍耐力
市場の反転を待つ忍耐力が求められます。時には市場が予測と異なる動きをすることもあるため、冷静な判断も必要です。
為替相場でのトレンドとレンジ
為替相場はトレンドが発生しやすい性質を持っています。多くの成功しているトレーダーは、トレンドに乗じる順張り戦略を採用しています。大きなニュースや経済データの発表によって、明確なトレンドが生まれやすいです。
しかし、通貨の価値が急激に変動することは稀で、多くの場合、価格は一定の範囲内で動くレンジ相場を形成します。このような持ち合い相場では、逆張り戦略が有効になることもあります。
戦略の使い分け
トレンドが発生している時には、そのトレンドに逆らわない順張り戦略が最適です。しかし、市場がレンジに入ったときは、レンジの上限や下限付近で逆張りのポジションを取ることが有効です。この判断をするには、相場の状況を正確に読み取る能力が必要です。
1時間足のチャートを例にとると、急なニュースによる値動きはすぐに反発する傾向があり、じわじわと形成されるトレンドは持続することが多いです。これらの特徴を理解し、相場のパターンを学ぶことで、取引のチャンスを広げることができます。
取引する通貨ペアの値動きの特徴をつかんで、「こんな時はその後、こうなることが多い」という引き出しを多く作ったほうがチャンスも広がっていきます。勝ち続けている投資家ほど、研究熱心な人が多いものです。